ドッグフードの正しい選び方を知ろう!愛犬の健康を守るのは飼い主の大きな役割
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ドッグフードを正しく選ぶためにはいろいろな知識が必要です。

インターネットで「ドッグフード 選び方」と検索すると、「添加物は避けましょう、プレミアムフードを選びましょう」といったお話をしているサイトをよく見かけます。

もちろん、これらも大切なことですが、ドッグフードの選び方で本当に重要なことはもっと基礎の部分。

今回はそんな基礎中の基礎といえる部分についてお話していきたいと思います。とくに犬を飼いはじめたばかりの方は参考にしてください。

主食にできるドッグフードは総合栄養食だけ!

ドッグフードには下記のような分類が存在します。

ドッグフードの分類
  • 総合栄養食
  • 間食
  • 療法食
  • その他目的食

それぞれ、主食だったり、おやつだったり、病気の治療の補助に用いられたりと目的別に分類されています。このなかで毎日の主食として与えられるのは総合栄養食のみです。

それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。

総合栄養食

総合栄養食は、毎日の主要な食事として与えることを目的としたペットフードです。「水とこの総合栄養食だけで、それぞれの成長段階において、健康を維持できる栄養バランスに優れた食事」とされています。

間食

間食とは、いわゆる「おやつ」のことです。一般的には1日の摂取カロリーの20%を超えないように与えることが推奨されています。

療法食

療法食は獣医師の指導のもと、治療の補助や症状の緩和などを目的で与えるペットフードです。病気にあわせた特別な栄養バランスに調整されているため、自己判断で与えたりせずにかならず獣医師に相談してください。

その他目的食

上記のいずれにも該当しないもので、一般食(※)、栄養補完食、カロリー補給食などがあります。

一般食とはおかずタイプの食事で、ウェットフードの多くがこれにあたります。これだけでは犬にとって必要な栄養素を十分に摂取することができません。そのため、かならず総合栄養食といっしょに与えます。

ドライフードとウエットフードはどちらがおすすめ?

ドライフードとウェットフードの大きな違いは水分量です。ドライフードは水分量が10%程度で「カリカリ」と呼ばれることもあります。ウェットフードの水分量は70%〜80%と多く、缶詰めやパウチとして販売されています。

一般的にウェットフードのほうが嗜好性が高い、高タンパクで高脂肪、消化吸収と水分補給にすぐれているというメリットがあります。食欲がないときや歯が弱った老犬にも適します。

ですが、ウェットフードは日持ちしない、高価というデメリットがあります。また、ウェットフードはほとんどが一般食のため、毎日の食事として与えるには適していないことが多いのです。

一方でドライフードのほとんどは総合栄養食で、保存方法にもよりますが、開封後も常温で1ヶ月ほどは問題ないとされています。ウェットフードと比べると価格が手ごろで扱いが楽なため多くの人が利用しています。

健康な犬であれば、ドライフードがおすすめです。

ライフステージにあったドッグフードの選び方

ドッグフードはそれぞれの成長段階(ライフステージ)にあわせ、栄養バランスを調整したものが販売されています。

ライフステージは次の4つに分類されます。

  1. 成長期(〜12ヶ月)
  2. 維持期(1歳〜6歳)
  3. 高齢期(7歳〜)
  4. 妊娠期・授乳期

このほかにも子犬から老犬まで与えられる全年齢用(オールステージ)があります。ただし、老犬や子犬には栄養素が少し多めだったり、少なめだったりというケースもあるので、心配な場合はライフステージにあったものを選んでください。

成長期(〜12ヶ月)

成長期の子犬は、成犬の2〜3倍ものエネルギーが必要です。とくに、タンパク質とミネラルは重要な栄養素になります。

  • タンパク質:筋肉や臓器などの体をつくる
  • カルシウム、リン、マグネシウム:丈夫な骨をつくる

そのため、この時期の子犬の食事は成犬と比べると高カロリー、高タンパク、高脂肪となります。

また、嗜好性にも影響をおよぼす時期なので、いろんな味(肉や魚)のフードにならしておくとよいでしょう。基本的にはドライフードがおすすめですが、食欲が低下したときや体調を崩したときなどのために、ウェットフードにもならしておくと安心です。

維持期(1歳〜6歳)

成長が落ち着いてくる1歳ごろになると、高カロリー、高タンパクの食事では肥満の原因になることがあります。成長がゆっくりになってきたら、成犬用のフードに切り替えましょう。

避妊・去勢すると太りやすくなるため、体重管理にはとくに注意が必要です。体重を定期的にチェックして、増えてきたら体重管理用や避妊去勢用のフードを検討するとよいでしょう。

また、妊娠中や授乳中は高栄養な食事が必要なので、妊娠・授乳期用のドッグフードを与えます。子犬用のフードでも代用できます。

高齢期(7歳〜)

高齢期のドッグフードの選び方のコツは低カロリー、低脂肪で適度な量のタンパク質を摂取できるドッグフードを選ぶことです。タンパク質の量は15%〜23%(乾物)程度が適量とされています。

老犬用のドッグフードには、グルコサミンなどの関節に配慮した成分やポリフェノールやビタミンといった抗酸化成分が含まれているものも多く見られます。

老犬になるとエネルギーを消費する代謝機能が衰えるため、若いころのように摂取したカロリーを消費できなくなります。そのため、太りやすくなるので、肥満に注意しなければいけません。

また、腎臓への負担を避けるために低タンパク食をすすめる声もありますが、犬にとってタンパク質は重要な栄養源です。病気が心配だからと、無闇にタンパク質を抑えることはおすすめできません。

もし、健康上の心配があったり、ドッグフードの選び方に悩んだりしたら、獣医師に選び方を相談しましょう。

体質や健康状態にあったドッグフード選びましょう

ドッグフード選びで重要なポイントのひとつが愛犬の体質や健康状態にあわせて選ぶことです。

たとえば、アレルギーのある犬はアレルゲンを避ける、おしっこトラブルが多いミニチュアシュナウザーのような犬種はミネラルのバランスに注意する、といった配慮が必要です。

体質や健康に不安があるときは、自己判断せずに獣医師にドッグフードの選び方を相談すると安心です。必要に応じて療法食を紹介してもらえるでしょう。

療法食までは必要がないけれど、配慮が必要な犬には「○○ケア」「○○対応」といった機能性ドッグフードも選択肢にはいります。

機能性ドッグフードとは、健康を維持していくことを目的とした総合栄養食のドッグフードです。療法食ほどではありませんが、極端な栄養バランスになっているものもあるので注意が必要です。判断に迷ったときは獣医師に相談するのがおすすめです。

愛犬の好みにあったドッグフードを選ぼう

ドッグフードとしての良し悪しも大事ですが、愛犬の好みにあうかどうかも忘れてはいけません。

ドッグフードの主原料はおもに肉や魚ですが、肉には鶏肉や牛肉、鴨肉もありますし、魚もサーモンやタラなどさまざま。愛犬がどんなフードが好きなのかをしっかり把握しておきましょう。

もし、愛犬の好みがわからない場合は、ペットショップなどでもらえるサンプルをいろいろと試してみることをおすすめします。

まとめ:ドッグフードの選び方はポイントを押さえれば簡単

ドッグフード選びで大切なことは、正しい知識で「愛犬にあったフードを選ぶこと」です。最後にもう一度大切な点をまとめておきますので、ぜひ愛犬のドッグフード選びにお役立てください。

    • 毎日の食事として与えられるのは総合栄養食のみ
    • ウェットフードよりもドライフードがおすすめ
    • 愛犬にあったライフステージのフードを選ぶ
    • 体質や健康状態にあったフードを選ぶ

この記事を書いた人

ほつみん
ほつみん
保有資格:ペットフードー/ペットマナー検定、ペット災害危機管理士、犬猫行動アナリスト。
ヒゲわんが大好きなフリーライター。ミニチュアシュナウザーなど犬の飼育歴25年、現在はワガママなお嬢様猫と同居中。ペット系メディアでの記事執筆の実績多数。